子供を持つこと・持たないこと・持てないこと
先日,高校時代からの友人たちと忘年会をしました。
20代の時は集まって話すことといえば,恋愛や仕事やファッションだったのに,30代の今は旦那とのいざこざとか,使えない上司の愚痴とか,健康・病気(笑)
そんな中,人生の半分を共にしている親しい友人とでさえも互いに気を遣う話題があります。それが『子供』。
30代にもなると,みんなライフステージが異なってきて歩いている人生は様々です。
唯一の独身貴族・A子:婚活パーティーで彼氏をゲットするも,彼は結婚に前向きではないよう。結婚や子供を諦めてまで好きな彼とただ一緒にいることを選ぶか,彼と別れて結婚をきちんと考えてくれる人を探すべきか悩んでいる。
新婚・B子:年上の旦那様に大事にされてとっても幸せそう!でもホルモンの関係で子供ができにくい体質と分かり不妊治療中。年が明けたら旦那さんの方の検査もするべきか悩み中。
こちらも新婚C子:長く同棲した旦那さんとの間にときめきがないとすでに老夫婦のような落ち着き。以前は子作りに焦っていたが,子供を産み働きながら育てることに尻込み。現在は子作り先送り中。
D子:子持ちで共働き中。旦那さんは優しく絵に描いたような幸せな家庭だけれど,実は割とハードな不妊治療を経て子供を妊娠したと告白。仕事もかなりハードで子供に寂しい思いをさせていること,慌ただしすぎる日常にちょっぴり疑問を感じている。
私:出産を機に仕事を退職。子育てと主婦業に専念した毎日はかけがえがないものなんだろうけど、仕事を続け自分の人生を歩んでいるみんなが羨ましく眩しく感じてしまう。
子供が悩みの種に
『子供』って一体何なんでしょうね。
子供を産める期限があるから逆算して結婚を焦る。
結婚した途端に周囲が子供を急かすから,期待に応えられないかもしれない自分を責める。
結婚の次のステップが子供だと思い込むから,本当に子供を望んでいるのか分からないまま自分の気持ちが置いてけぼりになる。
無事出産し仕事に復帰しても、不妊治療してまで得た子供を不幸にしてないか常に不安になる。
子供を産み自分で育てられる幸せを感じつつも,失ってしまったものへの喪失感と焦燥感に苛まれる。
幸せの象徴のような存在であるはずの『子供』が,ある一定の年代の女性にとってはあらゆる悩みの根源になっているような気がします。
子供を持つこと・持たないこと・持てないこと
子供を持つことが”優”で,子供を持たないこと持てないことが”劣”なのか?
子供を持つことが”当たり前”で,子供を持たないこと持てないことが”不自然”なのか?
人の幸せや優劣を単なる【子供の有無】で計るなんて絶対おかしいのに,そんな風になっている社会ではどうしたって子供を持たない・持てない人が生きていくには息苦し過ぎる。
子どもを持ちたい人がいる一方で,持ちたくない人がいるのも当然だし,子どもを持てる人がいる一方で,(身体面・精神面・経済面等で)持てない人がいるのも仕方ないことなのに。
お酒を飲みながら,あまりに切なくて胸が苦しい悩みにやるせなくなった夜でした。
私も友人たちも今後どのような選択をし,どんな人生を歩むかは分かりませんが,周囲からその決断を尊重されるようであってほしいと願います。