よゆうのよっちゃん

心と時間と生活に余裕がほしい東京在住30代シングルマザーの日常

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逃げることで生き抜けるなら。

何気なく見ていたドラマのセリフが,ずーっと私の中でぼんやり考えていたことを見事に言語化してくれたのでおったまげました。

ハンガリーにこういうことわざがあります。
『逃げるのは恥,だけど役に立つ。』

後ろ向きな選択だっていいじゃないか。
恥ずかしい逃げ方だったとしても、生き抜くことのほうが大切で、その点においては異論も反論も認めない。」

逃げるは恥だが役に立つ』第2話より

人生の中で1つくらい逃げ出したくなったこと,放り出したくなったことが誰でもあると思うんです。私はありました。

だけど逃げることを悪とする絶対的な風潮や価値観が世の中にはあって,それは正しい反面,時に人を追い詰める思想につながりかねません。逃げることがその人にどうしても必要な時だってあるのに…。

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例えば,転職。

私は新卒で就職した会社を半年で辞めた経験があります。まさか自分が『入社3年未満で辞める新入社員』になるなんて思いもしなかった。

聞いていたものと違う職務内容,引き継ぎが十分ないにも関わらず裁量の大きすぎる仕事,終電近くまでの残業・休日出勤…甘いと言われればそれまでですが,22歳の私には楽しくもないし興味もないし体もしんどくて毎朝吐き気をもよおし不整脈がでていました。定時で上がって飲みに行く同期を見てこっそり泣いてたっけな。

それまでの人生は良くも悪くも優等生のいい子ちゃんでやってきたので,『途中で何かを投げ出すこと=悪(根性なし・努力が足りない)』という図式や,世間からの目,親の期待を裏切ること,今までの自分を裏切ることにものすごく苦しめられていた気がします。

『石の上にも三年』と言うから3年間は頑張ろう→1日をなんとか必死にこなす自分には3年がとてつもなく長い→3年しんどい思いを抱えてしっくりこない仕事をするよりも,今すぐやめて自分の納得いく仕事を見つけた方が充実した3年になるんじゃないか→この発想が逃げなのか?逃げることは良くない→最初に戻る

この無限ループ。

 

結局,心身ともに限界になって半年で辞表を出したときは,「まわりから逃げだと思われても,逃げることの責任は自分がしっかり持ち,自分が後悔さえしなければそれでいい」と覚悟が決まってました。

退職後は「やっぱり辞めなければよかった」なんて思わないようにより真剣に転職活動をし,仕事内容・環境・給料すべてにおいて合格点の職に就くことができました。結果オーライ!!逃げるという後ろ向きな選択をしたけれど私にとっては最適で必要な選択でした。

 

例えば,離婚。

昨今の離婚率の上昇で,コメンテーターさんが「最近の若い人は我慢が足らない。嫌なことがあるとすぐ逃げて離婚する」なんて偉そうに言いますよねー。私は(まだ)していませんが,正直考えたことがないわけではないです。子供のことを思うと両親揃っていた方がいいって分かってるし,自分が抑えたり合わせることで上手くいくならと頑張っている最中ですが,絶対にしないとは断言できないんです。断言して逃げ道を失うと退路を断たれて苦しくなるから。できる限りの努力をして,頑張って,それでももしダメなら離婚もやむを得ない場合があると私は思っています。いや頑張りますけど!

 

例えば,いじめ。

私は小学生の時に一度だけライト?なイジメ(上履きをゴミ箱に捨てられて,死ねと書かれた紙がロッカーに入っていた)にあったことがあるのですが,たった一度だけでも,理不尽に人の憎悪の対象になったことの悲しさややるせなさを実感しました。これがもし日常的に行われたら…死にたくなる気持ちもわかる。

だから自分の娘が将来もしイジメの被害者になったら,私は迷わず逃げる道を提示します。転校させるんでもいいし,もう不登校でもいい。大切な命を絶たれるくらいなら,頑張らずに逃げていいよって。

「いじめなんてする子達を相手にしなければいいのよ。あなたは何も悪くないんだから頑張って学校行きなさい」って言うのが正しい親なのかもしれないけど…正しいことや強くあることよりも,逃げてもいいから生きててくれ。

 

逃げるは恥だが役に立つ。』

冒頭の源ちゃんのセリフに尽きます。

後ろ向きだって,恥ずかしくたって,生き抜くことの方がよっぽど大切。

逃げる決断をした責任を自分で持ち,逃げたことに言い訳したり後悔したりしない未来を自分で作っていけば,逃げたって全然いいんだよー!選択肢に入れていいんだよ!

逃げるは恥だが役に立つ。』ってこと,娘がもう少し大きくなったら話してあげたいな。

 

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